飲食店のモバイルオーダーサービスで広く知られて株式会社ダイニー(旧:dinii)は、2024年9月にシリーズBラウンドで74.6億円の資金調達や新サービスを発表。飲食業界のあらゆる課題解決をしていく外食産業のインフラを目指し、同タイミングでリブランディングを実施しました。弊社では、ブランドコアの設計からビジュアルアイデンティティの策定、展開デザインまでを担当しました。
リブランディングの背景
これまでのダイニーは主軸プロダクトであるモバイルオーダーの印象が強く、これからのフェーズで目指していく外食産業を支えるインフラとしての存在であることを体現するには、ブランドイメージ、ビジュアル共にギャップを抱えていました。また、採用面でもテック企業としての存在感を示すことで必要人材に向けた適切なアプローチを考える必要がありました。
ことばの整理
ダイニーの既存イメージや、目指していきたいビジョンを整理するために、全社員を巻き込むワークショップを行い「ダイニーらしさ」を追求。ブランディングの指針になるブランドコアを策定しました。タグラインには「外食産業のインフラ=ダイニー」であることを端的に表現した「All in One Restaurant Cloud.」を設定しました。
VIの核となる「スリーピラーズ」
ブランドロゴは古来から飲食店のシンボルとして掲げられてきた「のれん」をモチーフに。日本ののれんを守っていく。という想いを込めた「スリーピラーズ」というVIを策定しました。これは外食産業を成長させていく3つの柱=「お客さん」「飲食店」「ダイニー」の調和と共創も表しています。使用シーンに合わせて、コアグラフィックやモノグラムへと拡張し、柔軟に「ダイニーらしさ」を象っていきます。
ブランドカラー
6サービスを、彩る6つのカラー。その全てを内包する「All in One Restaurant Cloud.」を表す意味合いを込めたブラックをメインカラーに設定しています。
アイコン
ブランドロゴと同じ構造指針で、丸と四角を切り出したアイコンイラスト。加えて、柔軟に事業や事象を説明するための要素として表情をつけたイラストレーションを開発しました。
タイポグラフィ
ロゴタイプは「dinii」から「Dinii」へと表記を改めることで、企業のスケールアップ感を演出。書体は既存ロゴの正円と直線で切り出された幾何学な構造を継承。Diniiのロゴタイプをアルファベットに展開し、オリジナルタイプフェイスを開発しました。
面を切り出したような幾何学的なロゴですが、のれんがめくれる箇所には、指数関数曲線を導入。柔らかな曲線を組み合わせることで、オーセンティックでありながら温かみのある印象を演出。外食産業が指数関数的に成長する願いも込められています。