メディアエイドは、「ソーシャルメディアをパラダイムシフトさせ、ビジョナリーカンパニーを創る」という大きな挑戦を掲げています。しかし、現状ではそのビジョンが十分に伝わっていませんでした。特に、外部からは「TikTokの運用代行の会社」というイメージが先行しており、本来の事業の広がりや価値が正しく認識されていませんでした。また、代表個人のSNSでの発信が強く印象づけられていたため、会社としてめざす世界観や本質的な魅力が適切に伝わっていなかったのです。この課題を解決し、企業としての存在意義をより明確にするために、リブランディングを実施しました。
まず、社内の全メンバーを対象にヒアリングを実施しました。ただし、全員に個別インタビューを行うのではなく、ワークショップ形式で行いました。
「メディアエイドらしさとは?」という問いに対し、各メンバーが匿名で3つ以上のワードを付箋に記入する方法を取りました。
ワークショップで多く挙げられた「熱量」に関する意見を反映し、これまでも兼ね備えていた勢いや若々しさを活かした「熱狂」。ソーシャルメディアの変革を起こすために必要な「革新」。そして、一番向き合うべき利用者、いわゆるすべての人への姿勢を示した「至誠」としました。
ヒアリングを進める中で、ワークショップや経営層へのインタビューを通じて、会社としての挑戦を表す言葉が見えてきました。その結果、「すべての人に、必然の出逢いを。」という言葉は抽象度が高く、使命感や大義が掲げた未来と現在をつなぐには弱いことがわかりました。まだ見えていない未来を作っていく事業体であるならば、そこに共犯、共感してくれる大義を明確にする必要がありました。
今回一番の悩む点であった(大きくテコ入れした)既存のミッションの抽象度が高い点「すべての人に、必然の出逢いを。」をより具体的なミッション「知らなかったを救う。」へ再定義し、既存のミッションをパーパスを新設することで、PMVVへ再整理しました。
そこで、既存のミッションを上位概念であるパーパスとして再設定しました。さらに、メディアエイドが立ち向かうべきペインを「知らなかったを救う。」という新たなミッションとして策定し、企業としての方向性をより明確にしました。誰に向けて、どのように伝えるのか――そのパーセプションを変えることで、大きなうねりを生み出す言葉となったのです。
また、単にデザインを刷新するだけではなく、社内外でブランドイメージを確立し、事業の成長に合わせて求める人材の層を広げていく狙いもありました。
現代社会では「知れば変わること」にアクセスするのが難しくなっています。私たちはMEDIAの力を活用し、「知らなかった」ことによる機会損失から人々を救っていく(=AID)という想いを込めてメディアエイドという社名を掲げました。リニューアルしたブランドロゴは情報の海に人々を放り出すのではなく、「救いになる+情報」をセットで丁寧に届けていく。そんな当社の理念を視覚化しMEDIAとAIDを一体としたデザインを実装しています。
「救いになる+情報」をセットで丁寧に届けていく。メディアエイドの理念を視覚化しMEDIAとAIDを一体としたブランドロゴ。このロゴから抽出した「ツインライン」をコアグラフィックとして採用。シンプルながらもメディアエイドとしての世界観を構築していきます。ツインラインを基軸に、ロゴの設計に準ずる形で、タイポグラフィ、アイコン、グラフィックパターンへと姿を変えていきます。
グラフィックへの順応を意識したブランドロゴの構築は、豊富な基本デザイン要素を生み出しました。無彩色でありながら、効果的な展開でブランドコアの「熱狂」までもれなく再現。使用シーンに合わせて柔軟に「メディアエイドらしさ」を象っていきます。
ロゴマークには、洗練された印象のブルーグレーとブラックを採用。さらにサブカラーとしてバイオレットを加えることで、メディアエイドが目指す革新的な未来を予感させる配色としています。